36協定に関する労働基準法の改正

6月に国会で成立した「働き方改革法」で決められたことの主な項目は、
1.時間外労働の上限規制(36協定)

2.年次有給休暇の計画的付与

3.フレックスタイム制の清算期間の上限変更

4.高度プロフェッショナル制度の創設

です。

今回は、このうちの「時間外労働の上限規制(36協定)」について、労務管理上、変更内容が重要なので解説します。

 

改正される労働基準法第36条

これまでの原則的限度時間(1ヶ月に45時間、1年に360時間までの時間外労働)は、法律で規定されたものではなかったのですが、今回の改正で法律(労働基準法第36条第4項新設)に格上げされ明文化されます。

また、特別条項においては、時間外労働時間が、これまで事実上の「青天井(上限なし)」だったのに対して、労働基準法第36条に第5項、第6項を新設し、例外的限度時間として、1年に6回まで1ヶ月に100時間、1年に720時間以内と規定されます。さらに、第6項では当月を含む直前2ヵ月から6ヵ月の1ヶ月平均時間外労働時間が、80時間を超えてはならないことも規定しています。
なお、新法での原則的限度時間は、従来同様に法定休日の労働時間は含みませんが、新設される例外的限度時間では、法定休日の労働時間を含んだ時間です。従来の原則的限度時間においても、過労状態を監視する目的なのに、法定休日の労働時間は含まないのかといぶかしく思っていましたが、今回やっと(原則的限度時間では変わっていませんが)例外的限度時間で、法定休日の労働時間も含まれることになりました。

 

社員代表の選出

上記のように労働基準法第36条が改正されると、36協定の有効性が重要になります。「有効性」とは、36協定が正しい手続きで結ばれたものであるかということです。労使協定である36協定の一方は、会社(使用者)であり、一方は、労働者の過半数で組織する労働組合または、労働者の過半数を代表する者(社員代表)です。そして、この社員代表を正しい手順で選出していないと、36協定を労働基準監督署に届け出ても、36協定そのものが無効になってしまいます。
社員代表の選出には、パートやアルバイトも含んだすべての労働者(管理監督者も含むが、派遣労働者は含まない)に、36協定を結ぶ代表者の選出であることを告げて、投票、挙手などの方法で選出することになっています。なお、社員代表は管理監督者であってはなりません。

 

 

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雇用時の通知事項

会社が労働者を雇うとき、最低限どのような内容を相手に知らせなければならないのでしょうか。
雇用に関する法令は、民法、労働基準法、労働契約法と多岐にわたりますが、今回はこのうち、労働基準法を根拠法令とする労働条件の明示に関する事項とその関連契約書について解説します。

 

労働基準法第15条(労働条件の明示)では、労働の契約をする際に会社が労働者に対して明示すべき項目を挙げています。

労働条件の明示事項(絶対的明示事項)

1. 労働契約の期間
2. 業務の場所、内容
3. 業務の開始時刻、終了時刻、残業の有無、休憩時間、休日、休暇
4. 賃金の決定、計算方法、支払方法
5. 退職に関する事項
6. 昇給に関する事項

 

このほかに、退職手当や賞与など制度を設ける場合は明示しなければならない事項があります。

 

制度を設けるときの明示事項(相対的明示事項)
1. 退職手当 適用範囲、計算方法
2. 賞与
3. 労働者が負担する食費、作業用品の費用
4. 安全衛生に関する事項
5. 職業訓練に関する事項
6. 災害補償、業務外の傷病扶助
7. 表彰、制裁に関する事項
8. 休職に関する事項

労働条件通知書

労働条件通知書とは、このうち絶対的明示事項の1~5について、その内容を会社から契約を交わそうとする労働者に紙の書面で明らかにし、通知するためのものです。

絶対的明示事項の「6. 昇給に関する事項」は、書面でなくても良いことになっていますが、知らせなければならない必須項目ですので、通常は労働条件通知書に書き込みます。

労働条件通知書は、会社が一方的に労働条件を通知する書面ですので、この段階で労働者の同意は必要ありません。

雇用契約書

労働条件通知書に書いてある内容(絶対的明示事項、相対的明示事項)について、必要であれば会社と労働者が協議し、労働者が納得をしたところで労働を提供する労働者と、労働に対する対価としての報酬を支給する会社が契約を交わします。通常、この契約は書面をもって交わされ、双方が署名、または記名押印をして契約の証拠とします。

書面をもって交わす契約書なので、この契約書は、労働契約法第4条を根拠とする労働契約書ですが、同居の親族など「労働者」といえない人にも適用できるよう、民法623条を根拠とする雇用契約書とする方が良いかもしれません。

労働条件通知書と雇用契約書の実務上の運用

労働条件通知書は、労働基準法で決められていて、この通知をしないと罰則の対象になります。

一方、雇用契約書は、発行しなくても法的な罰則規定はありませんが、あとで「言った、言わない」の争いを避けるため、双方が署名、または記名押印をして証拠書類とするのが一般的です。

したがって、本来人を採用する際の手順は、労働条件通知書の通知があって、雇用契約書の締結ということになりますが、実務上の運用では、雇用契約書の書面の中に、労働条件の通知事項を書き込むことで、労働者が労働条件に納得した上で雇用契約書に署名、または記名押印をすることになるので、労働条件通知書による通知もされているということになります。

 

 

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「働き方改革」に秘められた思い

安倍内閣が推進する「働き方改革」を進めるうえでの各種の議論や具体的な取り組み方法(ガイドライン)が出始めていますが、いずれも容易ではないようです。もともと、日本における生産年齢人口の減少が、働き方の改革に手を付けねばこの国のプレゼンスを危うくするという危機感がその大きな動機です。

働き方改革は、改革のさきがけとして「時間外労働の上限規制」と「同一労働同一賃金」から始まっています。

時間外労働の上限規制

従来から問題視されていた時間外、休日労働時間の上限規制について、明確に数値を示して36協定の特別条項による抜け道を封鎖するようにします。このこと自体は、従来からの懸案を解決させることになりますが、度を超えた残業や休日労働をしなければならない状況の是正が本質的な解決策であるはずなので、働き方改革の重要な要素として、「生産性の向上」が同時に言われていると思います。

生産性の向上

生産性は、生産額を労働投入量で割った値なので、時間外労働の上限規制は、この計算式の分母を小さくする対策になります。であれば、次の対策は、この式の分子である生産額を増やすことでより生産性が上がることになります。

このためには、子育てや介護の関係で職場を離れた人々が職場に戻れる環境の整備と人々の働く意欲(モチベーション)の醸成が時間当たりの生産額を上げることになります。

同一労働同一賃金

働く人を正規労働者(正社員)と非正規労働者に分けて、職務給に差をつけていることが大きな問題になっています。特に心ならずも非正規労働者として、不安定な労働環境に甘んじている人たちにとっての重要事項は、生産性ではなく、時給に見合った働きを無難にこなすことになっているのではないでしょうか。つまり非正規労働者に対して会社に対するロイヤリティや昇格へのモチベーションを期待できない処遇をしている限り、非正規労働者が担っている部分の生産性の向上など望むべくもないことになります。同一労働同一賃金の実現は、非正規労働者にとって重要な働き方改革になるでしょう。しかし、何をもって社内での仕事を「同一労働」と定義づけるかは非常に難しい作業になると思います。この部分は国のガイドラインではなく、個々の企業が知恵を絞って、定義づけをしてゆくしかありません。

兼業・副業

兼業や副業を禁止する就業規則を頂く企業では、社員の高齢化に伴う対策の一つとして、社内再教育、キャリアパスの多様化、スキルチェンジの推奨、応募による社内転職などが推進されてきたわけですが、ここへきて就業規則の見直しをして、兼業や副業を認める方向性を政府主導で行おうとしています。

一方で時間外労働の上限規制をして、労働時間の短縮化をもくろんでいながら、労働時間を増やすような兼業・副業を推進するのは矛盾ではないかという議論も一部にありますが、これこそ多様な働き方の一つの突破口になると思います。つまり、これまでの社内転職の枠を社外にも広げ、転職ではなく、兼業・副業により自らの可能性を広げる猶予期間ともなり、起業のための修業期間ともなります。

 

長くなりました。この続きはまたのちほど。。。

 

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障害者の法定雇用率引き上げ

明けましておめでとうございます。

戌年は、景気が良くなる年だとか。そのようになることを祈ります。0600

 

さて、本年は、2月~3月には韓国平昌(ピョンチャン)でのオリンピック、パラリンピック、6月には、ロシアでのサッカーワールドカップなどスポーツの分野での大きなイベントがある年ですが、オリンピックのみならず近年では、パラリンピックでも多くの感動が期待できます。

 

パラリンピックは障害者のスポーツの祭典ですが、本年は、4月から障害者の法定雇用率が引き上げられる年でもあります。

法定雇用率

法定雇用率とは、障害者に対して一般労働者と同じ水準で常用労働者となる機会を与えることを目的として設定されていますが、この雇用率が、4月1日から下表のように0.2%引き上げられます。

 

障害者雇用率

 

この場合の計算式の分母は、「1年を超える雇用実績または見込みがある従業員」の数を指し、パート・アルバイトなど労働時間が20時間以上30時間未満の従業員は0.5人としてカウントします。従って民間企業の場合、4月以降は、45.5人にひとりの障害者を雇用することになります。

除外率

そうはいっても、一般に障害者の就業が困難と認められる建設業、医療業、幼稚園等の職種では、計算式の分母(上で述べた従業員の数)をそれぞれ一定割合で除外することができます(建設業の場合、20%、医療業の場合、30%、幼稚園の場合、60%)。ただし、除外率は段階的に縮小の傾向があります。

精神障害者も雇用対象に

今回、法定雇用率を引き上げることになった要因は、これまでは除外されていた精神障害者も法定雇用率の対象になるからです。ここでいう「精神障害者」とは、精神障害者保険福祉手帳を持っている人のことをいいます。

 

雇用する側には、これまで以上に適材適所に人員を配置し、上司や同僚とのコミュニケーション、緊急時の対応ルール、連絡網、相談窓口の設置等の充実を図ることで、全従業員が働きやすい環境の構築が求められます。

 

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「東大ルール」取り下げの波紋

「東大ルール」が昨今話題になっていましたが、12月19日にその東大が厚生省で記者会見を開き、「東大ルール」を撤回する旨の発表をしました。そもそもこの「東大ルール」とは何でしょうか。また、なぜ撤回したのでしょうか。

「無期転換ルール」

「東大ルール」を説明する前に、労働契約法第18条、平成25年4月1日施行の「無期転換ルール」から話を始めなければなりません。

「無期転換ルール」とは、労働契約に関して、有期労働契約が反復更新されて通算5年を超えたときは、労働者の申込みにより、期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換できるルールです。
平成25年4月1日施行ですので、この日に(通算)5年の有期契約で労働を始めた有期労働者が、平成30年4月1日付けで再雇用されれば、通算5年を超えることになるので、労働者の申し込みにより、次の契約は無期労働契約にしなければならなくなります。

「東大ルール」とは

「無期転換ルール」では、無期転換をするには通算5年を超えての再雇用が条件になるので、通算5年になる前に雇止めが多く起こるのではないかと懸念されています。「東大ルール」もまたこの雇止めの応用編なのですが、その方法が少し巧妙です。東大では、平成25年4月1日以降、教職員を正規に採用する以外は雇用期間は5年が限度とあらかじめ宣言して、この条件をのんだ人を有期契約労働者として採用してきました。「特任教授」と呼ばれている教授陣はみなこの契約で採用されています。パートタイムで仕事をする事務職などの職員も含めると、その数は8000人ほどいるそうです。
しかし、5年を超えてでも研究や職務を続けてもらいたい教授、准教授、助教やパートタイムの方々もいるわけで、一律5年で雇止めはしたくない、とはいえ予算などの関係でこの方々を全員無期契約にも転換できないという東大側の思惑があり、東大は、「クーリングオフ」という制度でつじつまを合わせました。クーリングオフとは、一定期間(6か月間)以上、時間をおけば、同じ仕事に復帰しても、前後の期間を通算しないというものです。つまり通算5年採用後、6か月間のクーリングオフ期間をおいて同じ職務に再雇用すれば、通算はできないので無期契約をしなくてもよくなります。

結局撤回、「問題提起で雇止めしにくくなる」と

この東大のやり方が昨今話題になり、他の大学や企業も同じことをするのではないかと懸念されていましたが、雇用の安定という法の趣旨を捻じ曲げているなどと批判があるなか、東大はこのルールを結局撤回することにしたと発表しました。その時の東大の言い分は、「東大ルール」が話題になり、多くの議論を生んだ結果、撤回ということになったのだから、今後は、他の大学や企業で雇止めをしにくい状況が作れた、これこそが目的だったのだというような趣旨のことを言っています。転んでもただ起きない姿勢に違和感を覚えますが、いよいよ平成30年4月1日に「無期転換ルール」が有効になります。無期転換については、今後とも注目してゆきたいと思います。

 

 

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介護事業者の法令順守の重要性

2025年問題を持ち出すまでもなく、高齢化に伴う介護事業の必要性、重要性は増すばかりですが、介護に携わる者が十分にその能力を発揮し、高邁な志を維持して日々の業務にあたっているかというと、他の業界以上に職場環境や仕事の仕方に問題を含んでいるように感じます。

 

社会福祉施設の4分の3が違反事業場

ある調査結果によると労働基準法他に対する違反状態にある事業場は、社会福祉施設の場合、わかっただけでその75.1%におよんでいるそうです。これは、社会福祉施設に悪意があるわけではなく、その業態からくる複雑な業務形態で、何が順法で何が違法かが共有されていないからではないでしょうか。

違反の内容

調査した社会福祉施設での労働基準法に対する違反項目を挙げると、
・年次有給休暇の与え方が違法
・賃金不払い
・休憩時間が違法

・割増賃金が違法

・・・

と、就業規則に明記すべきもの、あるいは明記されているにもかかわらず違法な状況で日々の運営がされていることになります。

社会福祉施設特有の就業

社会福祉施設の中で、老齢介護についていうと、24時間介護を特徴とする有料老人ホームや特別養護老人ホームなどの場合、ケアワーカー等の業務形態は、1箇月単位の変形労働時間制を採用しなければ回りません。このことは、必然的に共有されているようですが、問題は、ケアワーカー等の日々の業務割り当てが違法になっていることが多く見受けられる点です。必ずしも余裕のない人員構成で、休日の取り方、1箇月の総労働時間の管理等を合法に行い、しかも24時間必ずひとり以上の介護職員がいるよう職員を配置しなければサービスが充足できない状況は、管理者にとってもケアワーカー等にとっても過酷な状況です。

また、人が業務にあたる以上、労働環境を含む安全衛生対策も欠かせないものとなります。とりわけ、ケアワーカー等の職業病とでもいうべき「腰痛」対策は、転倒対策とともに日頃からリスクアセスメントを構築し「想定」しておかなければなりません。

退職理由は人間関係

介護職の退職までの定着期間は、平均4.7年という統計もあります。出入りの激しいこの状況は、何に原因があるのでしょうか。上で述べた就労環境の問題だけではなく、退職理由のトップは、「人間関係がわるくなって」でした。これを「意外」ととるか「納得」ととるかは、業界への関わり方の濃淡かもしれませんが、労務管理の観点からこの点をどうやって改善するかは、大きな課題になります。
介護の仕事は、「能力」や「経験」だけではなく、福祉に対する「情熱」が欠かせません。この「情熱」を維持してもらうための労務管理が必要になってきます。しかしながら一方で、「情熱」が労働時間とボランティアの境界をあいまいにします。このあいまいな境界が、管理職と現場の担当者の見解の相違となったり、現場の担当者同士の微妙な見解の相違を生み出しています。このような特質を踏まえたうえでの労務管理上の「処遇」、「評価」、「能力開発機会」をどう組み立てるかが介護業界の今後を左右するキーワードではないでしょうか。

 

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解雇無効時金銭救済制について

 

解雇無効時金銭救済制度

何らかの理由で解雇を言い渡された労働者が裁判によって「解雇無効」を勝ち取ったと場合、職場復帰が叶うわけですが、この制度が成立すると、職場復帰に替わる金銭(救済金)の支払いで労働契約を終了できるというものです。

 

制度導入の趣旨

本制度導入の趣旨は、解雇無効により職場復帰ができる状況になっても、実際には職場復帰せず、退職を選択する労働者が一定数いて、その際、わずかな和解金しか手にしていないという状況を踏まえて、きちんとした金銭解決ルールがあれば、それなりの救済金をもらって退職ができるようになるというものです。

 

連合など労働者側の反論

連合などの反論は、解雇無効になるような「不当解雇」でも、救済金を払えば、労働者を合法的に解雇できる制度の創設になるというものです。

 

労働者の意思が大事

双方の意見が対立したまま労働政策審議会の審議の開始見通しさえ立たない状況ですが、肝心なのは労働者(当事者)の意思ではないでしょうか。解雇無効を勝ち取った労働者は、職場に復帰するもよし、退職するもよし、自分がどうしたいかです。つまり、連合などの反論を払拭するには、本制度ができたからといって、解雇無効時に無条件で救済金を払って退職にできるという制度にするのではなく、当事者本人が職場復帰を望めば、救済金による解雇はできないとすればよいのではないでしょうか。

 

むしろ職場復帰後のケアまで議論してほしい

当事者が退職を選択した場合、「不当解雇」だったという使用者責任に見合った救済金を出すように制度化することはもちろんですが、むしろ職場復帰を選択した場合、裁判を戦った会社と当事者との対立関係をそのまま、復帰した職場に持ち込むことのないよう、職場復帰後の当事者に対するケアについてまで踏み込んだ議論がされることを願います。

 

 

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育休・介護休業関連助成金

 

今回は、育児休業や介護休業に関連する助成金についてみてみましょう。

 

関連助成金として、「両立支援等助成金」を取り上げます。この助成金の各コースは、以下の通りです。

 

①事業所内保育施設コース ④育児休業等支援コース
②出生時両立支援コース ⑤再雇用者評価処遇コース
③介護離職防止支援コース ⑥女性活躍加速化コース

この中で、①事業所内保育施設コースは、募集を停止しているので省略します。また、⑥女性活躍加速化コースも育児休業、介護休業と直接かかわらないので省略します。

②出生時両立支援コース

 男性が育児休業を取得しやすい職場風土づくりの取り組みを行い、男性に一定期間の連続した育児休業を取得させる。
 助成金の額(生産性向上に関する額は省略します。以下同じ。)
中小企業 中小企業以外
育休1人目 57万円 28.5万円
育休2人目以降 14.25万円


③介護離職防止支援コース

 仕事と介護の両立に関する職場環境整備の取組を行い「介護支援プラン」を作成し、介護休業の取得・職場復帰または、働きながら介護を行うための勤務制限制度の利用を円滑にするための取り組みを行う。
 助成金の額
中小企業 中小企業以外
介護休業の利用 57万円 38万円
介護制度の利用 28.5万円 19万円

④育児休業等支援コース

「育休復帰支援プラン」を作成し、プランに沿って社員に育児休業を取得、職場復帰させる(中小企業のみ)。

助成金の額

休取得時 28.5万円
職場復帰時 28.5万円
育休取得者の職場支援の取組みをした場合 19万円

⑤再雇用者評価処遇コース

 妊娠、出産、育児または介護を理由として退職した者が、就業が可能になったときに復職でき、適切に評価され、配置・処遇される再雇用制度を導入し、希望する者を採用する。
 助成金の額
中小企業 中小企業以外
再雇用1人目 38万円 28.5万円
再雇用2~5人目 28.5万円 19万円
どのような手順で計画し、申請にまで結びつけるかについてのノウハウがあります。この助成金を検討するときは、お問い合わせください。
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「無期転換ルール」をもう一度

来年4月から施行される「契約社員、パート・アルバイト」(以降パート社員等という)に対する「無期転換ルール」が、パート社員等に周知されていない状況です。この度、連合が行った調査結果で、「無期転換ルール」の内容を知らない当事者が84%に上ることがわかりました。現状の労働条件に不満があり、「できれば、契約期間の無い労働条件」を望んでいるパート社員等は、是非知っておくべき改正です。

無期限の労働契約にできます

働く者の事情、生活スタイル等により、あえて期間を定めて仕事に就く等の選択肢があることは重要ですが、中にはやむを得ず、期間を定めての労働契約しか結べなかったという人には、朗報となる法改正が来年4月から施行されます。これまで有期契約が何回か更新されながら、同じ会社で通算(契約と新契約の間が6ヵ月以下の空白期間であること)5年を超える場合、事業主に申し出れば、事業主は、当人との次の契約で、無期限の労働契約にしなければなりません。このルールは、パート社員等が申し出ることが必要なので、パート社員がこのルールを知らなければ、無期限の労働契約に変えることはできません。

金属労協は一歩踏み込んだ方針を表明

上記の「無期転換ルール」では、契約期間を無くすこと以外は、それまでと同じ労働条件で良いことになってますが、金属労協では、この機会に、契約期間を無くすだけでなく、他の労働条件も他の一般社員と同じにする(実質的正社員化)方針を示しています。

新ルールの周知は、会社の義務

新ルールを知っているパート社員等と知らないパート社員等との不公平を無くすために、会社は、就業規則等に明文化し、広くパート社員等にルールの内容を知らせる必要があります。今回の連合の調査で、「無期転換ルール」を知っていた人に何から知ったのかを尋ねたところ、「マスコミ」からが半数以上、「勤務先からの説明」が3割強だったとのことです。会社は、就業規則等の「会社のルールブック」を活用して社員に正当な情報の提供をしなければなりません。

 

 

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増えるパワハラ 対策が急務

議員秘書に対するパワハラが問題になっていますが、企業内の「いじめ・嫌がらせ」は、個別労働紛争事件の相談内容で断トツの一位を占めています(平成28年度、7万1000件で「解雇」の約3万7000件を大きく引き離しています)。

パワハラの定義

「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・肉体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」
具体的に6類型を示すと以下のようになります。

・身体的な攻撃ーーーーーーーーー暴行・傷害
・精神的な攻撃ーーーーーーーーー脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言
・人間関係からの切り離しーーーー隔離・仲間外し・無視
・過大な要求ーーーーーーーーーー業務上明らかに不要な事や遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
・過小な要求ーーーーーーーーーー業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
・個の侵害ーーーーーーーーーーー私的なことに過度に立ち入ること

暴行や傷害は、言わずもがなですが、ことの本質と無関係の侮辱は、その言葉を発したほうが、情状の余地なく社会的制裁の対象になることを肝に銘じておくべきです。今の時代、「密室だからばれない」という考えは、「甘い」と言わざるを得ません。パワハラとは違いますが時々電車内などで乗客同士のトラブルに遭遇するときがあります。この乗客同士のとラブルでは、ことの本質(トラブルの原因)を離れて相手の肉体的弱点を突くような暴言を吐く人がいますね。暴言は、その時点でアウト。周りの誰も味方にできなくなる行為です。

これが会社内での出来事となると、暴言を発した者だけでなく、それを放置したような場合は、会社の責任が問われることになりかねません。

ばれることと肝に銘ずる

セクハラ同様、パワハラもそれをされた方がどう受け止めるかの心理の違いにより紛争リスクの大小が決まってきます。会社として予防・解決に向けた取り組みが必要ですが、上にも述べた通り「密室だからばれない」ではなく、「どんな状況でもばれるんだ」と一人一人が肝に銘じれば、ばれて恥ずかしいことはしなくなると思うのは、いささか甘いでしょうか。自衛のために、車にはドライブレコーダー、ポケットには、ボイスレコーダーが必須な世の中になったのかもしれません。

 

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