時間外手当にまつわるエトセトラ(労使ともに誤解?)

例えば、年俸制給与

年俸制とはプロ野球選手の給与体系でよく知られていますが、会社員にも「年俸制」で働いている人は多くいます。この「年俸制」の意味を誤解していませんか?
「年俸制だから、労働時間に無関係に固定給与なんだ」と思い、それがなんだか会社に「評価」されている証のように思っていませんか。

例えば、”管理職”

「管理監督者には、労働時間、休憩、休日の規定が適用されない」と労働基準法にありますが、すべてのいわゆる”管理職”が「管理監督者」ではありません。少し前に、アルバイトを「名ばかり管理職」とした違法行為が問題になりましたが、正社員でも「管理監督者」ではないのに”管理職”と呼ばれて、“管理職”だから時間外手当(残業代)や休日手当が出ないのが当たり前と思っていませんか。

労使ともに誤解?

給与体系がどうであろうと、職位をどう呼ぼうと、実態が会社(使用者)と社員(労働者)という関係性である以上、法定労働時間、場合によっては、裁量労働制によるみなし時間制に含まれる時間外労働時間を超えれば、時間外手当(残業代)の対象になります。いわゆる”ブラック企業”ではない普通の企業でも、誤解に基づく残業代の不払いになっていることがあり得ます。

労働時間を管理しない?

以上見たように、残業代を支払うべきケースでも、その残業代を計算するためのデータである労働時間の把握が重要になります。「年俸制」の社員、”管理職”と呼ばれている社員は、「我こそは、この会社で認められたも者として、自由な労働時間で会社に貢献する」と少なからず思っているので、労働時間を正確に把握すること(そのためにタイムカードに刻印をしたり)をしません。実は「年俸制」であろうと「管理監督者」であろうと、深夜手当は支給されるわけですし、そもそも自身の肉体的、精神的健康管理という面でも、労働時間の把握は必須なのですが。

労働時間の把握

労働時間は、タイムカードやネームプレートのバーコード(QRコード)を読ませることでのみしか把握できないというものではありません。自身の業務用PCのログイン・ログアウトのログ、業務用メールの送受信時刻、オフィスビルの入退館記録など、本人が意識しない方法でも把握することは可能です。労使ともに、「正確な労働時間の把握は不可能」とあきらめず、労働基準法の正しい運用を推進したいものです。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
info@axis-sr.jp
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

知らないと損をする雇用保険の手当て

基本手当

雇用保険に加入している多くの方は、何のために雇用保険料を支払っているかについては、自分が何らかの理由で失業したときに、失業手当て(正しくは基本手当)をもらうためだということはわかっています。そして、少し理解が進むと基本手当をもらえる期間に関して、その日数や待機期間、支給制限について知るようになるのではないでしょうか。つまり、失業している最中の基本手当を如何に滞りなく受給するかが関心の中心です。そして、受給期間中に再就職先が決まれば良しとして、めでたく再就職先で給与をもらうわけです。

再就職手当

しかし、再就職が決まったとき、受給期間中のどの時点で再就職が決まったかによって、さらに手当が出ることがあります(これを再就職手当といいます)。再就職が決まれば、再就職先での今後についてに関心が移ることもあり、「失業時にもらう手当」は、これで終わりとしてしまうようですが、ちょっと待ってください。受給期間の早いうちに再就職先が決まった場合、決まらなかった時に受給したはずの残りの基本手当は、どうなるのでしょうか。雇用保険法では、以下のように再就職の時期によって、残りの基本手当に代わる再就職手当を受給できます。
再就職手当の額
再就職先が、受給期間の3分の2以上を残して決まった場合(支給残日数2/3以上):
支給残日数 x 60% x 基本手当日額
再就職先が、受給期間の3分の1以上を残して決まった場合(支給残日数1/3以上):
支給残日数 x 50% x 基本手当日額
再就職が決まったら浮かれるばかりではなく、再就職手当がもらえるのであれば、再就職初日から1か月以内再就職手当支給申請書雇用保険受給資格者証を添えて、ハローワークに申請してください。

就業促進定着手当

雇用保険による失業、再就職関連の手当てはここまでではありません。さらに、就業促進定着手当をもらえるかもしれません。再就職手当は、残りの基本手当をもらうといっても、残った基本手当の50%か60%でしたが、それはこの手当のために残してあると考えても良いのです。ただし、再就職先での給与が、以前の給与と同じか、より高額となった場合は、この就業促進定着手当はもらえません。すなわち、以前の給与より再就職先の給与が下がりはするが頑張って働くという人に支給されます。
以前の給与との比較は、再就職後6か月間の給与で比較するので、申請は、再就職後6か月たってから2か月以内に行わなければなりません。
この手当の受給要件を詳しく書くと以下のようになります。
① 再就職手当の支給を受けていること
② 再就職の日から、同じ事業主に6か月以上、雇用保険の被保険者として雇用されていること
(起業により再就職手当を受給した場合には、「就業促進定着手当」は受けられません)
③ 所定の算出方法による再就職後6か月間の賃金の1日分の額が、離職前の賃金日額を下回ること
就職促進定着手当の額
給与の差分の日額 x 再就職後の6か月間の日数
ただし、この計算による支給額には上限額があり、それが、再就職手当で残しておいた40%の基本手当までということになります(基本手当の残日数分の40%まで)。

雇用保険料を支払った分、自分がその恩恵を受ける立場になったときは、しっかりとその権利を主張しましょう。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
info@axis-sr.jp
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

女性活躍推進法 「4月から何を始めれば?」 

行動計画の届出がまだ?

平成28年4月1日までに、労働者301人以上の会社(いわゆる大企業)では、「女性活躍推進法」に基づく「事業主行動計画」の策定、届け出等を終えていることと思います(労働者300人以下の企業は努力義務)。この時期にまだ「事業行動計画」の届出を終えていない大企業は、罰則規定はないものの、行政指導や勧告を受ける可能性があるので、届け出だけはしておきましょう。届け出先は、各都道府県労働局の雇用均等室です。
これから作成という企業は、厚生労働省が提供している「行動計画作成支援マニュアル」で、行動計画の作成イメージを持ったうえで、「行動計画作成支援ツール」を使って、自社の行動計画の目標や取組内容を比較的容易に設定できるので活用してはいかがでしょうか。

「女性活躍推進法」で、該当企業がすべきことは、

① 自社の女性の活躍に関する状況把握、課題分析
② 状況把握、課題分析を踏まえ、行動計画の策定、社内周知、公表
③ 行動計画を策定した旨の都道府県労働局への届出
④ 女性の活躍に関する状況の情報公表

ですが、「行動計画作成支援ツール」では、

Step1として、

 現状の把握を行い、

Step2として、

 現状の把握に基づく課題の分析、

 課題を克服するための目標の設定、

 その目標を達成するための取組内容の決定

を支援しています。

したがって、「支援ツール」のStep2で得た取組内容に基づいて、②の行動計画の策定へと進みます。
行動計画については、A4 1ページ程度に、計画期間(評価するには、1,2年が良いのではないでしょうか)と計画内容(目標と達成のための行動計画、例えばセミナー、研修、情報共有、意見交換など)を書くことになります。

女性活躍推進法の意味

この法律の意味を理解したうえで、担当部署は自社の事業行動計画に基づき、女性社員が活躍するための行動を具体化させなければなりません。
安倍総理大臣は、アベノミクスの果実を活かし、新三本の矢を放つことで「一億総活躍社会」の実現を目指しています。

日本の総人口は、2060年には9000万人を 割り込み、高齢化率は40%近い水準になると推計されている中で、これまでいろいろな事情で残念ながら労働力として活躍できてこなかった「女性」、「高齢者」、「障害者」に活躍の場を広げる法的支援と、その環境づくりを進めています。この中で「女性」についていえば、女性就業率の「M字カーブ」といわれるように、結婚、出産を機に退職せざるを得ず、子育て中または、子育てが終了して再就職する場合には、再就職できたとしても多くがパートタイマーやアルバイトという就業形態になっているという問題点があります。「女性活躍推進法」では、各事業主が「事業行動計画」を作成、実施することで、これまで女性が何となく活躍の場を削がれてきた職場環境から、段階的、継続的なキャリア形成を行い、活躍できる女性にはそれにふさわしい場を提供することで、男女を問わず全ての従業員がその能力を十分に発揮できるようにしてゆくこと、これまで埋もれてきた女性の能力を活かすことを目的としています。女性目線で企画、設計された製品や、女性目線で見直されたサービス品質が、生活の質や満足感の向上に寄与する世の中を創造してみてください。
女性活躍推進法の意味を理解し、ゴールをイメージすれば、自社が作成した行動計画を4月以降どのように具体化して行けばよいのか、わかってくるのではないでしょうか。

一方、女性の意識は?

ここで肝心の女性の就業意識はどうでしょう?
「課長以上の昇進希望を持つ女性は1割程度に過ぎない」という調査結果もあります。もちろんこれは、現状の職場環境では、「長時間労働を強いられる管理職は、仕事と家庭の両立が難しいので昇進したくない」ということなのかもしれません。長時間労働に関するまた別の取り組みはされており、徐々に改善されて行くものと思いますが、「部下を束ねる管理職には、時間の経過が気にならない、自らの仕事への責任感とやりがい意識も重要ではないか」と、一方で女性の意識変革を願うのは、私の偏見でしょうか。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
info@axis-sr.jp
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

介護休業給付の給付率67%に

介護も何とかして

子育てに係る「保育所落ちた日本死ね!!!」のブログが、大きな反応になっていますが、これに近い問題が、介護面においても潜在的な問題として存在しています。先の見えない介護期間を就労しながら乗り越えようとしても結局、離職せざるを得ない人が、過去5年で40万人以上になっています。また、「介護休業」制度を利用する人が、3%前後に留まるという調査結果もあります(総務省調査)。

厚労省が考える打開策

労働政策審議会の議論を踏まえ、「介護離職」を抑えるために今通常国会で議論される内容の論点は大きく2点あります。

1.介護休業給付金の支給率を現行の40%から67%に増額する(施行予定日:平成28年8月1日)
2.介護休業期間93日を3回まで分割して取得できるようにする(施行予定日:平成29年1月1日)

1の議論は、育児休暇での支給率に合わせる措置となります。また、2の議論は、これまでも、介護休業終了後、例えば要介護状態が変わったという場合は、2度目の取得も可能でしたが、要介護状態が変わらなくても「介護の初期」、「介護施設の移動」、「病院への入退院」、「介護の終期」等の介護休業のニーズが必ずしも連続していないという実情によるものです。休業期間93日を増減しないのは、これまでの休業期間の実績と、休業期間の分割が可能になれば働きながら介護ができるようになることが議論の前提なので、休業期間を延ばすのは論拠にブレが生ずるということでしょう。3回という上限は、企業側の労務管理の負担を考慮したものと思われます。

介護離職に応え得るか

給付金の支給率が67%に上がること、休業期間を3回まで分割取得ができるようになることは、一歩前進であり歓迎すべきことではないでしょうか。せっかくの制度である介護休業を多くの人に利用してもらうために、引き続き制度の周知と、利用方法の利便性の改善をしてゆかなければなりません。ただ、これが「仕事と家庭の両立」を目指すための最終回答では無いでしょう。介護のために家から近い職場に変えるという理由の人への離職防止の答にはなっていませんし、「終わりが見えない」介護に対する支援の回答としては弱い気がします。
また、「自助」「共助」「公助」でいうなら、今回の改正案のような「公助」の考え方も重要ですが、生活コミュニティや職場での立場について、「介護がしやすい」あるいは、「介護休業がとりやすい」「共助」の環境作りもを同時に進めることが「私たちの課題」でもあると思います。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
info@axis-sr.jp
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

マグマは溜まっている、非正規社員

多様な働き方ってきれいごとすぎる

必要な時に自分がしたい仕事を一定期間する生き方も尊重されなければならないから選択肢としての非正規社員にも配慮しなければならないという意見を聞くことがある。人の生き方をいわれれば、他人がとやかく言うことではないからこの論旨に反論はできない。しかし、実際は大半の非正規労働者が、できれば正規労働者(正社員)になりたいと思っているのではないだろうか。その理由は、単純明快で、正規労働者との給与、教育、福利厚生面で格段の差があるからだ。

同一労働同一賃金だって?

安倍内閣は、ここのところ「同一労働同一賃金」を言い出した。非正規労働者が40%にもなると、これはもう放置するわけに行かないので、まずリップサービスでガス抜きをしようということか。しかしこれは、「連合」が、正社員の既得権益を脅かされそうだということでどう反対しようと、リップサービスだと揶揄されようと実現に向けて具体的に動かなければならない局面にきている。

安倍内閣の危うさ

アベノミクスの輝きに陰りが出てきた昨今、徐々に国民も安倍内閣の危うさを感じ始めている。「保育所落ちた日本死ね!!!」が、そのうち「正社員になれない日本死ね!!!」の叫びになりかねない。もちろん、安倍内閣はそのことを感じているから「同一労働同一賃金」、「一億総活躍社会」のスローガンを唱えたというべきか。来年4月の消費税引き上げ延期をノーベル経済学賞受賞者を「黒船」にして土壌づくりを始めているが、安倍内閣は大丈夫なのか。

常に就業規則等の見直しを

非正規社員を雇用している企業では、労働者派遣法、雇用契約法など非正規社員を取り巻く規定が改定されています。常に社会環境の変化を敏感に察知し、就業規則等関係規程が、時の経過とともに不備なものにならないよう見直し、必要なら改定をする姿勢が求められます。

 

お問い合わせ、ご相談は、当事務所ホームページの「ご相談フォーム」または、下記にお寄せ下さい。

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
info@axis-sr.jp
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

活躍できる高齢者を支援(キャリア人材バンクの創設)

高年齢退職予定者キャリア人材バンク(仮称)の創設

厚生労働省の平成28年度予算案に、65歳前後の高年齢者のキャリアや能力等の情報を一括管理して、65歳を超えて継続雇用でき、人手を探している企業とマッチングするキャリア人材バンクの創設関連費として、2億6千万円の予算案を計上しています。

人材バンクの機能

(全体を見るには図をクリックしてください)

キャリア人材バンク

既退職者への支援は?

キャリア人材バンクは、あくまでも現在企業に在籍している高齢者の情報を収集、管理、照会する機能イメージになっていますが、60歳を超えて既に定年退職して、何らかの事情で再就職していない高齢者の情報もその中に入れられる仕組みにしていただきたいと思います。

頭脳労働者への支援は?

現在のハローワークは、どちらかというと企業で管理職、専門職を経験してきた人たちの再就職先のボリュームが少ないように感じます。もちろん、定年後の再就職先ですから、現役同様の管理職位等に就くということではないので、再就職を希望する側の意識の変化も重要ですが、これまでの経験、知見をなるべく活かそうとすると、どうしてもハローワークの紹介企業では飽き足らず、全国6か所の「人材銀行」を利用せざるを得ない状況でした。この人材銀行は、国の実施事業の効率化・スリム化を図る観点から本年3月末をもって廃止されることが決まっていますので、ハローワークでは、人材銀行の役割もしっかりと担っていただかなければならないと思います。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
info@axis-sr.jp
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

人材不足なトラックドライバー

トラックドライバーの労働環境

国土交通省が実施したトラック輸送状況の実態調査によると、1運行でドライバーが拘束される時間は、全体の約4割が13時間を超えています。トラック輸送の場合、荷物の積み下ろしやそのための待ち時間(手待ち時間)も拘束時間に含まれるので、手待ち時間がない場合より2時間近く拘束時間が長くなっています。
また、昨年国土交通省と、厚生労働省が発表した資料によると、29歳以下のドライバーの割合が年々減少し、2014年にはトラックドライバー全体の10%にも満たず、一方、55歳以上のドライバーは全体の25%で横ばいであり、全体の有効求人倍率は、1.55と若年者の人手不足が顕著に表れています。
拘束時間が長いことと、休息期間(運行から運行までの時間)が8時間以上確保できていないという労働環境の悪さが、トラックドライバーの人手不足の原因になっています。

労働環境改善の施策

労働環境を改善する施策として、国交省も厚労省も、それぞれに「魅力ある職場づくり」、「人材確保・育成施策」を発表しています。しかしながら、これらの施策を見る限り、国交省の施策は、机上のお題目で具体性がなく、国交省の施策は、他産業でも同列に行っている施策を並べてるにすぎず、トラックドライバーの労働環境改善に特化した施策とは思えません。

運行上の問題点

看板方式のしわ寄せ:到着地へのジャストインタイムを強いられるため、1日に何回も少量の荷物を、多少の運行上の遅れを見越しながら早めに着くようトラックドライバーが調整するので、早く着いたときは、現地での待機となる(待機時間の増加)
宅配便の2度配達:届け先が不在の場合の再配達による拘束時間の増加

国交省の施策

ITを活用した中継輸送の実証:これまでも荷物を途中、フェリーで運ぶような経路の場合、フェリーの出発地の船着き場まで運行したドライバーは、トレーラーの荷台をフェリーに乗せて引き返し、到着地の船着き場から別のドライバーが運行することで拘束時間を抑えることは行われていました。国交省の施策で数少ない具体案は、この船着き場の部分を、営業所などの「中継輸送地」に置き換えて、ITを活用した運行管理・労務管理システムを開発し、実証運行を実施するという計画です。ただし、上にあげた運行上の問題点の改善にはならないように思われます。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
info@axis-sr.jp
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

未払い残業代の縮小、回避

あらゆるところで労基法違反

残業代の未払い」に関して、労使の間で何となくそれまでの慣習や成り行きで行われてきたことが、労働基準法に照らし合わせると、使用者(会社)側に不利に働くことが多くあります。最も多いケースが、就業開始時刻までの準備のための時間です。
例えば、作業着の着用を義務付けているのに、作業着への着替え時間を就労時間の外にしている。「未払い」という点では、残業代ではありませんが、当日、使用者側の理由で、臨時休業(または、派遣労働者だけ待機)にした場合、「今日は休み」の連絡を入れるだけで済ませている(休業手当の不支給)なんてことはありませんか。

縮小、回避策

上の例は、使用者側に不見識ですが、残業とは何かを改めて考えると、「残業代の未払い」のある部分を縮小、あるいは回避できます。それは、労働者の就業時間を使用者が100%把握するという基本を守ることです。
つまり、残業命令を使用者が出しているのか、労働者が事実上毎日の残業の有無を決めているのかで大きく異なります。

自ら「ブラック」になっている

自分の残業を労働者が決めているという現実は、どの会社でもよく見かける光景ですが、使用者がその実態を良しとしているなら、その時間に対する残業代を支払わないのは「未払い」となります。あるいは、残業代未払いの隠れ蓑として、少し高度な企業では、「裁量労働制」を採用しているという話も聞きますが、労働基準法をうまく利用したつもりが、実は、「裁量労働制」の真意を解さず、隠れ蓑としてだけで導入すると、開けてはいけない「ブラック企業」への門を開けてしまう結果になりかねません。

就業規則の見直し

「未払い残業代」の縮小、回避策として労働基準法等から隠れ蓑を探すのではなく、いまの御社の就業規則を見直すことをしてはいかがでしょうか。労働時間の管理を使用者(会社)側に取り戻すための正当な見直しと変更をすることで、適正な残業代の支払いが行える解決への糸口を見いだすことができます。
「コラム」という制約上、どうしても粗削りな言い回しや記事の内容になってしまい勝ちですが、要するに御社の基本規程である「就業規則」を未払い残業代に限らず、課題ごとに常に見直すことで、多くの問題解決の糸口を見出すことができるということなんです。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

マイナンバーふたたび

行政の現状

昨年10月から通知カードの発送当、徐々にマイナンバーに関する情報が明らかになり、今年からいよいよ活用されていますが、ひと月経過したいま、運用はどうなっているのでしょうか。

行政の対応は、昨年10月以来遅延が目立ちます。昨年は、通知カードの発送が遅れ、何らかの理由で通知カードが本人の手元に届かないという事例がありました(まだ完全解決には至っていません)。また、本年の初めから、希望し、手続きをした人たちに個人番号カードを発行する件は、システムの不具合などのためにいまだに発行されていないようです。

企業の対応

行政側の遅れに対して、各企業の対応状況はどうでしょうか。年末に各所で開催されたマイナンバー説明会は、盛況だったようですが、現在の状況はどうなのでしょうか。マイナンバーの取得(収集)に向けた従業員への説明から始まったはずの一連の作業とは別に、「特定個人情報」の人的・物理的管理体制は、整っていますか。当コラムの昨年10月12日のコラム「情報セキュリティ対策とマイナンバー」に以下の記述をしました(以下に、「情報の物理的管理」の部分を引用します)。

 

「マイナンバー法」でも求められている情報(個人番号を含む特定個人情報)の物理的管理について触れておきたいと思います。特定個人情報が自社の重要情報に含まれることは自明なので、この情報を漏えいさせないためにとるべき施策として、以下を決定します。
1.特定個人情報を取り扱う組織の決定
2.その組織内の取扱責任者並びに取扱担当者の任命
3.特定個人情報を扱う「取扱区域」の決定
4.特定個人情報ファイル(紙ファイル、電子ファイル)を保管する「管理区域」の決定
そして、「取扱区域」と「管理区域」にアクセスしづらい仕掛けとしての施錠管理が必要になります。「区域」というとある程度の広さの物理的空間をイメージしますが、鍵付きキャビネット一つを「管理区域」としても差し支えありません。そしてくれぐれも、特定個人情報及びこの区域に携わる「人間」の意識を教育することが重要です。

 

各企業においては、2月1日現在の対応状況と上記内容とのギャップが少しでもあるなら、行政の遅れがどうであれ、ギャップが少ない今のうちに、再度見直してみていただきたいと思います。特に「管理区域」を自社内に設置しない選択肢はないのかの検討は、セキュリティ対策上重要ではないでしょうか。

いまさら聞けないマイナンバーといわず、当事務所では、いつでもマイナンバー全般に関するご相談に応じます。

ご相談は、電話もしくは、ご相談フォームから。

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇

配偶者控除、配偶者手当の見直し

配偶者手当の見直し

政府は、扶養者(夫と仮定する)の課税対象となる被扶養者(妻と仮定)の年収(103万円)にかかわらず課税し、一方で妻の収入にかかわらず一定額を夫の収入から差し引く「夫婦控除」を導入する方向で検討してきましたが、2016年度の税制改革では、これを見送る方針を昨年10月に固めています。しかし、ここへきて、各企業が独自の判断で出しているケースがある配偶者手当て制度の見直しに関する検討に入りました。政府が掲げる女性活躍推進の妨げになる制度との見解によるようです。

各企業の取り組み

家族手当がある企業のうち90%が配偶者手当を支給している現状で、すでに配偶者手当制度を見直している企業も出始めています。その典型例は、これまでの配偶者手当の名目を基本給や他の扶養者向け手当に組み入れ、賃金の総額が減らないようにしているケースと成果主義人事制度への転換とともに家族手当そのものを廃止したケースに大まかに分かれます。

今後の予定

政府は、今年3月までに配偶者手当の見直しに関する報告書をまとめる予定です。本来、各企業の裁量で決める各種手当にまで介入することへの疑問が残ります。

気になる女性の意識

一億総活躍社会、女性活躍推進と政府の旗振りが活発化する中で、日本生産性本部の調査では、女性新入社員の73%が管理職になりたくない(男性新入社員は、38%)と答えています。今後はその理由を分析し、これまでの男性中心の就労形態そのものの見直しが重要であり、同時にこの方面の改革も求められています。

 

 

◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆Axis◇◆◇
アクシス社会保険労務士事務所
243-0021 神奈川県厚木市岡田3050
厚木アクストメインタワー3F C-6
046-230-5600
◇◆◇Axis◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇