育休・介護休業関連助成金

 

今回は、育児休業や介護休業に関連する助成金についてみてみましょう。

 

関連助成金として、「両立支援等助成金」を取り上げます。この助成金の各コースは、以下の通りです。

 

①事業所内保育施設コース ④育児休業等支援コース
②出生時両立支援コース ⑤再雇用者評価処遇コース
③介護離職防止支援コース ⑥女性活躍加速化コース

この中で、①事業所内保育施設コースは、募集を停止しているので省略します。また、⑥女性活躍加速化コースも育児休業、介護休業と直接かかわらないので省略します。

②出生時両立支援コース

 男性が育児休業を取得しやすい職場風土づくりの取り組みを行い、男性に一定期間の連続した育児休業を取得させる。
 助成金の額(生産性向上に関する額は省略します。以下同じ。)
中小企業 中小企業以外
育休1人目 57万円 28.5万円
育休2人目以降 14.25万円


③介護離職防止支援コース

 仕事と介護の両立に関する職場環境整備の取組を行い「介護支援プラン」を作成し、介護休業の取得・職場復帰または、働きながら介護を行うための勤務制限制度の利用を円滑にするための取り組みを行う。
 助成金の額
中小企業 中小企業以外
介護休業の利用 57万円 38万円
介護制度の利用 28.5万円 19万円

④育児休業等支援コース

「育休復帰支援プラン」を作成し、プランに沿って社員に育児休業を取得、職場復帰させる(中小企業のみ)。

助成金の額

休取得時 28.5万円
職場復帰時 28.5万円
育休取得者の職場支援の取組みをした場合 19万円

⑤再雇用者評価処遇コース

 妊娠、出産、育児または介護を理由として退職した者が、就業が可能になったときに復職でき、適切に評価され、配置・処遇される再雇用制度を導入し、希望する者を採用する。
 助成金の額
中小企業 中小企業以外
再雇用1人目 38万円 28.5万円
再雇用2~5人目 28.5万円 19万円
どのような手順で計画し、申請にまで結びつけるかについてのノウハウがあります。この助成金を検討するときは、お問い合わせください。
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「無期転換ルール」をもう一度

来年4月から施行される「契約社員、パート・アルバイト」(以降パート社員等という)に対する「無期転換ルール」が、パート社員等に周知されていない状況です。この度、連合が行った調査結果で、「無期転換ルール」の内容を知らない当事者が84%に上ることがわかりました。現状の労働条件に不満があり、「できれば、契約期間の無い労働条件」を望んでいるパート社員等は、是非知っておくべき改正です。

無期限の労働契約にできます

働く者の事情、生活スタイル等により、あえて期間を定めて仕事に就く等の選択肢があることは重要ですが、中にはやむを得ず、期間を定めての労働契約しか結べなかったという人には、朗報となる法改正が来年4月から施行されます。これまで有期契約が何回か更新されながら、同じ会社で通算(契約と新契約の間が6ヵ月以下の空白期間であること)5年を超える場合、事業主に申し出れば、事業主は、当人との次の契約で、無期限の労働契約にしなければなりません。このルールは、パート社員等が申し出ることが必要なので、パート社員がこのルールを知らなければ、無期限の労働契約に変えることはできません。

金属労協は一歩踏み込んだ方針を表明

上記の「無期転換ルール」では、契約期間を無くすこと以外は、それまでと同じ労働条件で良いことになってますが、金属労協では、この機会に、契約期間を無くすだけでなく、他の労働条件も他の一般社員と同じにする(実質的正社員化)方針を示しています。

新ルールの周知は、会社の義務

新ルールを知っているパート社員等と知らないパート社員等との不公平を無くすために、会社は、就業規則等に明文化し、広くパート社員等にルールの内容を知らせる必要があります。今回の連合の調査で、「無期転換ルール」を知っていた人に何から知ったのかを尋ねたところ、「マスコミ」からが半数以上、「勤務先からの説明」が3割強だったとのことです。会社は、就業規則等の「会社のルールブック」を活用して社員に正当な情報の提供をしなければなりません。

 

 

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36協定はありますか

時間外労働 休日労働に関する協定(いわゆる36協定)の特別条項が締結されていれば、時間外労働が無制限にもできたこれまでの労働基準法に、特別条項を締結していても時間外労働時間に上限を設けることとする改正がされましたが、その前にそもそも残業を命じるためには、36協定が必要であることを知っている労働者は5割半という調査結果を連合が発表しました。

36協定がないと残業は許されない

毎日のように残業をしている労働者もその半数は、残業の法的根拠である36協定が必要であることを知らないということですので、もう一度、36協定を復習しましょう。
会社が労働者に残業や休日出勤を命じることができるのは、従業員の過半数で組織する組合又はそのような組合がない時は、従業員の過半数を代表する従業員代表と協定を結び、その内容を労働基準監督署に届け出なければなりません。

36協定で決められる時間外労働時間の上限

下の表のように、36協定で労使が協定できる労働時間の上限が決められています。

上限 1年単位の
1日 8時間 変形労働
1ヶ月 45時間 42時間
1年 360時間 320時間

今回の連合の調査によると、36協定を締結していない企業が17%です。この17%の企業は、残業も休日労働もないハッピーな会社なら何の問題もありません。
36協定を締結していないが17%この協定に違反すると、労働基準法32条(労働時間)または、35条(休日)違反であり、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金に処せられます。 ただし、36協定内で特別条項を決めておけば、この上限を超えて残業が許されることになります。特別条項にも、この条項を発行するのは、やむを得ない繁忙期に限るとか、年に6回までとなっていますが、これまでは、事実上の無制限にもなり得ました。そこで、改正労働基準法では、特別条項を決めていたとしても、残業は「月100時間未満」とし、「年間720時間」の上限を設けました。720時間の枠内であれば、2カ月から6カ月の平均では「80時間」、1カ月では「100時間」を基準に時間外労働をできるようにします。ただし月45時間を超える残業は最大で年間6カ月までしかできません。

また、自社が36協定を締結しているかどうかわからないという労働者が38%でした。残業の根拠となる労使協定の存在さえ知らずに残業をし、過労に倒れるということがないよう、労働者一人ひとりが、労働に対する自覚をもって会社の労働環境、自分の労働契約をもう一度確認してみてはいかがでしょうか。

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増えるパワハラ 対策が急務

議員秘書に対するパワハラが問題になっていますが、企業内の「いじめ・嫌がらせ」は、個別労働紛争事件の相談内容で断トツの一位を占めています(平成28年度、7万1000件で「解雇」の約3万7000件を大きく引き離しています)。

パワハラの定義

「同じ職場で働く者に対して、職務上の地位や人間関係などの職場内の優位性を背景に、業務の適正な範囲を超えて、精神的・肉体的苦痛を与える又は職場環境を悪化させる行為」
具体的に6類型を示すと以下のようになります。

・身体的な攻撃ーーーーーーーーー暴行・傷害
・精神的な攻撃ーーーーーーーーー脅迫・名誉棄損・侮辱・ひどい暴言
・人間関係からの切り離しーーーー隔離・仲間外し・無視
・過大な要求ーーーーーーーーーー業務上明らかに不要な事や遂行不可能なことの強制、仕事の妨害
・過小な要求ーーーーーーーーーー業務上の合理性なく、能力や経験とかけ離れた程度の低い仕事を命じることや仕事を与えないこと
・個の侵害ーーーーーーーーーーー私的なことに過度に立ち入ること

暴行や傷害は、言わずもがなですが、ことの本質と無関係の侮辱は、その言葉を発したほうが、情状の余地なく社会的制裁の対象になることを肝に銘じておくべきです。今の時代、「密室だからばれない」という考えは、「甘い」と言わざるを得ません。パワハラとは違いますが時々電車内などで乗客同士のトラブルに遭遇するときがあります。この乗客同士のとラブルでは、ことの本質(トラブルの原因)を離れて相手の肉体的弱点を突くような暴言を吐く人がいますね。暴言は、その時点でアウト。周りの誰も味方にできなくなる行為です。

これが会社内での出来事となると、暴言を発した者だけでなく、それを放置したような場合は、会社の責任が問われることになりかねません。

ばれることと肝に銘ずる

セクハラ同様、パワハラもそれをされた方がどう受け止めるかの心理の違いにより紛争リスクの大小が決まってきます。会社として予防・解決に向けた取り組みが必要ですが、上にも述べた通り「密室だからばれない」ではなく、「どんな状況でもばれるんだ」と一人一人が肝に銘じれば、ばれて恥ずかしいことはしなくなると思うのは、いささか甘いでしょうか。自衛のために、車にはドライブレコーダー、ポケットには、ボイスレコーダーが必須な世の中になったのかもしれません。

 

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既存助成金が「生産性向上」で増額される しかし・・・

キャリアアップ助成金や人材開発助成金のような「人気」のある助成金に「生産性の向上」を実現させた場合、助成金が増額される仕組みが追加されています。

キャリアアップ助成金の変更点

1.コースの細分化

従来の3コース(正社員化コース、人材育成コース、処遇改善コース)が、新規コースも含めて8コース(正社員化コース、人材育成コース、賃金規程等改定コース、健康診断制度コース、賃金規程等共通化コース、諸手当制度共通化コース、選択的適用拡大導入時処遇改善コース、短時間労働者労働時間延長コース)に細分化されました。

2.助成金上限額の変更

主な新コースで見てみると、昨年までの助成金額が、以下のように変更されています(3コースのみ抜粋)。

正社員化コース:1人あたり60万円 → 57万円

人材育成コース:1時間あたりの賃金助成金800円 → 760円

健康診断コース:有期契約労働者4人以上の健康診断を実施すると1事業所あたり40万円 → 38万円

3.生産性を向上させると上限が増額

2の上限額に増額され、以下のようになります(3コースのみ抜粋)

正社員化コース:57万円 + 15万円 = 72万円

人材育成コース:760円 + 200円 = 960円

健康診断コース:38万円 + 10万円 = 48万円

生産性の定義

厚生労働省が、助成金の増額対象とする「生産性」を求める式を公表しています。

 

 生産性 = (営業利益 + 人件費 + 原価償却費 + 動産・不動産賃借料 + 租税公課) / 雇用保険被保険者数

 

一方、経営者や、人事部門が気にする「労働生産性」を求める式は、

労働生産性 = 付加価値 / 社員の平均人数

ここで、付加価値 ≒ 限界利益(つまり、粗利益)と考えます。

 

生産性向上の定義

生産性労働生産性も分母は、要するに社員数なので、式の分子をどうとらえるかという、いわば生産性向上の定義が違います。
典型的な要素は、人件費です。労働生産性では、社員の人数を減らせば、分母が小さくなると同時に、人件費分の粗利益が増えるので、労働生産性が向上します。しかし、生産性では、その人件費が分子にあるので、社員の数を減らしても分母、分子ともに小さくなり、生産性の向上にはつながりません

生産性においては、給与を上げ(人件費増)、設備投資を増やす(減価償却費増)等の施策が重要になります。

生産性向上の基準

助成金が増額されるための生産性向上の基準は、支給申請時の直近の会計年度の生産性と3年前の生産性とを比較して、「6%以上」向上していなければなりません。

生産性の課題

生産性も労働生産性も式の分子に利益があります。利益を増大させることで生産性や労働生産性が大きくなることは、当然のことですが、これまでとりわけ日本の市場で声高に言われてきた「顧客満足度(CS)」についてどう考えればよいのでしょうか。一人の顧客にアフターサービスも含めてきめ細かく対応することで顧客満足度を高めてきた手法は、利益を薄くすること=生産性(労働生産性)を下げることになってしまいます。先進国の中では、日本の労働生産性の低さがたびたび指摘されていることから労働生産性の向上が、国の重点項目にもなっている昨今ですが、一方で、評価されている顧客満足度を落とさないよう俯瞰してゆかなければならないと思います。

   

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固定残業代の根拠の明確化

固定残業代と称し、あらかじめ時間外の労働を想定して、固定した割増賃金を支払う制度について、厚生労働省は、その内容、算定方法などを明確化する方針です。対象と目的は、職業紹介事業者や求人をする企業で、適正に労働条件を明示することですが、その内容は、社員の毎月の給与の算定に係ることですので注目に値します。

制度の明示

まず、求人について見ると、企業が求人をする際の労働条件として、固定残業代制度みなし労働時間制度を採用していることを明示しなければなりません。明示すべき内容としては、固定残業代の算定方法、固定残業代以外の基本給の額、想定した残業時間を超えた場合の割増賃金が検討されています。

給与の算定

固定残業代を採用している企業にとっては、毎月の給与計算で固定残業に係る算定が常にあるわけですが、果たしてどこまで適正に算定が行われているでしょうか。今回の厚労省の明確化指針に関する検討を待つまでもなく、固定残業代制度の意味は明確です。すなわち、1ヶ月の給与算定において、固定残業第を算出する根拠として、何時間の残業を想定しているかです。その想定時間内(残業0時間を含む)であれば、あらかじめ決めておく固定残業代を基本給に加算します。

あいまいな固定残業時間超のあつかい

ここまでは、固定残業代を採用している企業にはよく知られていることですが、では、会社は固定残業時間として想定した時間を社員に広く知らしめているでしょうか。或いは社員が固定的に支払われる残業代の残業時間に、上限があることを意識しているでしょうか。社員の多くはなんとなく、「固定残業代とは、残業をしなくても支払われる代わりに、どんなに長時間残業をしても『固定』で残業代は決まっている」と思っていないでしょうか。

あいまいさを排除した厚労省指針

このあいまいさを排除するため、今回の厚労省の指針案では、固定残業代の算定方法の明確化が求められます。1ヶ月何時間の残業時間を想定して、その固定残業代が決められたのかを明確にし、また、その想定時間を超えて残業のやむなくに至った場合、時間外労働、休日労働、深夜労働ごとの超過分の割増賃金を追加して支払うこととしています。

 

今回の改正案は、求人をする際の労働条件のひとつである残業代に関する明確化の指針ですが、社員にとっても固定残業代の根拠が明確化され、固定残業時間を超えた場合の割増賃金について明確化されることは重要な意味を持つのではないでしょうか。

本改正案の適用は、平成30年1月1日からを目指しています。

 

 

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65歳超雇用推進助成金、5月1日から一部改訂

平成29年5月1日から、65歳超雇用推進助成金の「65歳超継続雇用促進コース」の内容(特に支給額)が変更されました。
支給額については、以下の表のようになっています。

 65歳への定年引上げ66歳以上への定年引上げ定年の廃止66~69歳の継続雇用への引き上げ70歳以上への継続雇用の引き上げ
対象人数5歳未満(引き上げ年齢)5歳5歳未満5歳4歳未満4歳5歳未満5歳以上
1~2人20万円3025404010201525
3~9人251003012012015602080
10人以上301203514514520752595

1事業主当たり(企業単位)1回限りです。
また、例えば定年の引き上げと継続雇用制度の導入を合わせて実施した場合でも、支給額はいずれか高い額です。

 

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高齢者関連助成金が整理統合されました

新年度を迎え、助成金関連もその内容が大きく変わったもの、廃止されたもの統合されたもの等、大きく様変わりしています。今回は、一億総活躍社会の一翼を担うべく、活用及び活躍が期待されている高年齢者の雇用に関する助成金についての変更点の一部を紹介します。

高年齢者雇用安定助成金(高年齢者無期雇用転換コース)は、廃止

高齢・障害・求職者雇用支援機構のホームページで、この「廃止」の文章を見たときは、驚きましたが、その他の助成金の項目までよく読めば、この助成金の名称が廃止になったのであって、助成金そのものは廃止されていないことがわかります。情報の伝達方法としては、最悪のアナウンスだと思います。

65歳超雇用推進助成金に統合

では、この助成金がどこにあるかというと「65歳超雇用推進助成金」の高年齢者無期雇用転換コースと名称を変えて残っていました。一見、65歳超の方を対象にした助成金だから、これまでの、50歳以上の方を対象にした高齢者雇用安定助成金(高年齢者無期雇用転換コース)とは、違うように思われますが、50歳以上65歳以下の方でも65歳超雇用推進助成金の対象者になると書いてあります。

65歳超雇用推進助成金の変更点

この助成金は、4月1日から上記のように高年齢者無期雇用転換コースなどを取り込んで統合されたことが一つの変更点ですが、実は最大の変更点は、もともと「65歳超継続雇用推進助成金」と言っていた助成金が、65歳超継続雇用推進助成金」の65歳超継続雇用促進コースとなって、助成金の支給額が5月1日以降変更されるというところです。
例えば、これまで、就業規則等で定年年齢の廃止をして、60歳以上の正社員がいれば、120万円の助成金が支給されましたが、5月からは、2人まで40万円、3人~9人で120万円、10人以上で145万円に変更されます。

高齢・障害・求職者雇用支援機構のホームページに注目

ここまで、読んでも疲れたと思います。なんだか高齢・障害・求職者雇用支援機構のホームぺージは難解ですが、しっかり読んで対応してゆかなければなりません。

 

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プレミアムフライデーは定着するか

去る2月24日に、初めての「プレミアムフライデー」がありました。実施した企業、そもそも実施できない企業と、事情は様々ですが、働き方やライフスタイルの見直しを通じて、結果としての消費マインドの向上に資することになれば、政府主導での「みんなで休めば怖くない」的な企画ではありますが、これもまた良しとすべきでしょう。

 

政府と経団連は掛け声だけ

「プレミアムフライデー」を推奨している政府や趣旨に全面的な賛同を表明している経団連は、「月末の金曜日には、できれば午後3時までに仕事を切り上げましょう」と掛け声をかけているだけなので、現場で人事労務管理を担当する部署は、「プレミアムフライデー」と自社の就業規則との整合性をどうとればよいのか悩んだ、あるいはまだ悩んでいるのではないでしょうか。ただ、「プレミアムフライデー」は、長時間労働を是正するための策ではないので、誤解のないようにしたいものです。

 

有給休暇で?

フレックスタイム制

フレックスタイム制を導入している企業で、フレックスタイム制の適用を受けている従業員は、比較的午後3時に仕事を切り上げることは容易かもしれません。

変形労働時間制

また、変形労働時間制を採用し、会社が「プレミアムフライデー」のために、就業スケジュールを組む段階で、当日の労働時間を調整することができれば、これも可能かもしれません。

固定就業時間制

では、固定就業時間制をとる企業では、どうしたらよいのでしょうか。最も良い方法は、「プレミアムフライデー」のために、就業規則あるいは、労働協約を変更することでしょう。これなら、会社のルールとして、「プレミアムフライデー」が定着するはずです。しかし、残念ながらデータがないので何とも言えませんが、「プレミアムフライデー」のために就業規則を変更した企業はどのくらいあったでしょうか。少なくとも2月24日の「プレミアムフライデー」を実施した企業の多くは、半日有給休暇や時間単位有給休暇の取得を推奨していたようです。

 

労働基準法の改正待ち

以前から労働基準法の法整備を目的に、改正法案が国会に上程されていますが、これまでは日程の都合上、その審議にすら入れない状態で棚ざらしにされています。そのいくつかある改正案の中に、「年次有給休暇の取得促進」法案があります。これは、日本の企業ではあまりにも有給休暇の消化日数が低いので、ある条件の下で、会社が時季を決めて、強制的に有給休暇を取らせることができるようにするものです。この法案が成立すれば、会社が強制的に「プレミアムフライデー」の日に半日なり、数時間の有給休暇を取らせることで定着が促進されるのではないでしょうか。
いずれにしても、本法案が成立するまでは、固定就業時間制の企業では、「プレミアムフライデー」に賛同し、参加するためには、会社単位で有給休暇の取得を推奨するといった方法を取ることになるでしょうが、これでは「プレミアムフライデー」の定着には、迫力不足の感が否めません

 

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労災保険と健康保険の調整

1月23日のコラムで、療養(補償)給付について「(2)労災指定病院でない場合、治療費を一旦患者が支払わなければならないので、その治療費を取り戻すために、本人または、会社の労災窓口が療養の費用を請求する手続きをしなければなりません。」と書いた部分、タイミングよく2月1日付けの基補発02021第1号が発出されました。
それによると、健康保険で治療を受けた(被保険者による3割支払、健康保険組合等で7割負担)後、労災認定があった場合、労働基準監督署が7割分の支払(振込み)を健康保険組合等に行い、被災労働者の申請により、被災労働者が支払った3割の治療費を戻すことになりました。
手続きには、労働基準監督署へのレセプトの送付などの仔細がありますが、被災労働者としては、「療養(補償)給付たる療養の費用請求書」に必要事項を記述して提出すれば、労働基準監督署と健康保険組合等によるやり取りが始まります。

 

 

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